薪窯へのこだわり
電気窯、ガス窯、灯油窯が主流の現代。
そんな中、私は薪窯を続けています。
窖窯(あながま)は4昼夜、登り窯は6昼夜焚きます。
炎の様子や温度を注意深く見ながら薪を投入するので、心身ともにかなり疲弊します。
そして、薪窯のほうが良い作品ができるというわけではありません。
そんな薪窯を焚き続ける理由は、私が薪窯で作られたものが好きだからです。
今から200年前までは、焼き物に限らずすべての製造物が木を資源として焼き上げられていました。
私は、若い頃に陶磁器資料館や美術館でそのような作品を見ては「良いなあ、自分もこういう作品を作りたいなあ」と思ったものです。
作りたいものを自分の手で作る。
そこに幸せを感じながら、日々焼き物を作っています。
備前焼をベースとした作風
修行した備前焼をベースに、釉薬を使った作品も制作します。
作るものは、日常使いの器から、花器、酒器、植木鉢、オブジェなどさまざま。